紀伊すぽっとみ熊野ねっと

那智山 当山境内:紀伊続風土記(現代語訳)


那智山 当山境内

熊野那智大社

東西15町  南北50町元
 上記は社法格式に載せるところで、巻尾に公卿御役人の印形がある。延享元年に書いたものである。

東限は一滝新客滝落合  西限は大□平最勝峯
南限新客滝山      北限は向山大溪流
 上記は寛文9年に賜わった当山の境内の境界の文である。また別に禁殺生の境界の表示石がある。これは明暦2年に官命があって建てたもので、その境界はだいたい15町ばかり。境内の境界の内にある。

 また境内の境界の外、西北の方に寺山と称する山がある。その広さはだいたい方1里余という。これは瀑布の水源地なので冬に葉を落とさない樹を植えて源の水を蓄える料としている。ゆえに古は那智境内であったが、天正以前の理由で、ゆえがあって色川郷と立合の山となる(事は色川郷で詳らかにする)。寺山はみなコナラやイチイの樹を植えてその実を採って食料とし、樹を伐ることを禁ずる。

和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山

読み方:わかやまけん ひがしむろぐん なちかつうらちょう なちさん

郵便番号:〒649-5301

那智勝浦町の観光スポット宿泊施設

牟婁郡:紀伊続風土記