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天満村:紀伊続風土記(現代語訳)


天満村 てんま

天神社

湯川村の子丑の方(※北微東※)25町余りにある。駿田峠を村堺とする。この山峰は岩石硝立して屏風を立てたよう。村の艮(※北東※)は浜ノ宮・川関の2村と川を堺とし、巽の方(※南東※)勝浦村に至るまでの地、みな当村の領で平田が多い。村居は一筋の町をなし商戸もあって田舎の形ではない。天満の名は産土神より起こった。(略)

天神社    境内 東19間、南北33間半
 本社2社 天神社 5尺5寸5分、4尺2寸5分
      八幡社 同
 末社1社 拝殿
村の中にある。1村の産土神で、那智山の末社である。建立の始めは詳らかでないが、古くから当所に勧請した天満宮で地名にも呼んで来たのだ。応永7年の鰐口がある。また永正元年の棟札の写しがある。八幡宮に文亀元年上棟の棟札の写しがある。古い勧請であろう。社僧を教楽院という。那智山の末寺である。

天神社
  熊野の観光名所:天神社

円心寺  万鏡山 禅宗臨済派海部郡由良興国寺末
村の中にある。慶長8年浅野右近大夫より高8斗永代寄付の状があって今も免許される。

西観寺  普門山 禅宗臨済派海部郡由良興国寺末、村の中にある。

悦山寺  瀧玉山 禅宗曹洞派新宮城下宗応寺末、村の中にある。

西念寺      村の端にある。

薬師堂
村の南22町、小名越水(こしみず)にある。『寛文記』に天満村の清水寺は山号なし。真言宗で本尊の薬師は弘法大師の作。熊野7仏のその1という。堀内安房守の代の寺領高12石余りの証文がある。寛永12年に焼失し、後、村長が再興したとある。土地の人はひそかには越水山清水寺という。

大谷川
村の西妙法山より流れ出て1里2町で、村の端にて那智川に入る。
  熊野の観光名所:妙法山阿弥陀寺

和歌山県東牟婁郡那智勝浦町天満

読み方:わかやまけん ひがしむろぐん なちかつうらちょう てんま

郵便番号:〒649-5331

那智勝浦町の観光スポット宿泊施設

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牟婁郡:紀伊続風土記