月野瀬村:現・和歌山県東牟婁郡古座川町月野瀬
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月野瀬村:紀伊続風土記(現代語訳)
月野瀬村 つきのせ
田畑高 173石5斗6升5合
家数 33軒
人数 133人
宇津木村の乾(※北西※)20町にある。村領に古座川の流れに月がよく映る瀬があるので字を月野瀬と呼ぶ。村名はこれから起こったのだ。慶長検地帳に月ノ瀬とあって野の字がないのがこれである。川を隔てて小名斎谷(さいのたに)というのがある。ゆえに検地帳に月瀬斎谷村と2つの名を連ねて記す。
○祓明神森
村領の川の北岸にある。1丈(※約3m※)廻りの櫟木(※イチイ? クヌギ? イチイガシ?※)を神体として祭る。古より社はない。村の旧家大屋源次郎という者が支配して、昔は日高郡南部から伊勢国白子までの間で初穂をとったという。そのことは今は絶えた。
○常楽寺 泉洞山 禅宗曹洞派有馬荘奥有馬村安楽寺末
本堂(4間、5間) 僧坊
村端の山手にある。寛文記には安楽寺とある。後に改めたのであろう。当村に浅利半之丞という郷士がいる。当寺はその人が建立したひとつだという。
○善卜庵 才の谷口にある。
○才の谷川
源は村の南、瀧谷山から流れ出て古座川に落ち合う。
○与古呂倶須温泉
才の谷漆淵の下にある。岩の間から少しずつ出る湯はぬるくて沸かさなければ浴し難い。近村の者が小桶に取って浴す。中風脚気を治すという。
○十七ヶ嶽
川の南岸にある。高さ200間、雲中に聳える。土地の人が伝えていうには、昔17歳の女子がこの峰から落ちたために十七ヶ嶽というとか。
○漆淵
村の西にある。大きな鰻がこの淵にいるという。
和歌山県東牟婁郡古座川町月野瀬
読み方:わかやまけん ひがしむろぐん こざがわちょう つきのせ
郵便番号:〒649-4106
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