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和田村：紀伊続風土記（現代語訳）


和田村　わだ

荘村の東６町にある。中山を境とする。大田川に添って湾になっている土地である。

○小祠１社

○大泰寺　　定光山　禅宗臨済派妙心寺末
　本堂（８間、６間）　　釣鐘堂　　薬師堂　　観音堂　　僧坊
村の中、中山にある。開基は詳らかでない。寺記によると、享禄天文の頃、安渓禅師が当山に住してから禅風が興り、その後、堀内安房守が駿州より秀山禅師を誘引して来て新宮崗輪寺に居させ、慶長年中に当山に転任させた、という。

薬師堂の本尊は熊野七仏といい伝えて古仏である。境内に古い石碑１基がある。銘に永和五年巳未年四月八日浄春坊とある。梵字もある。末寺が１８ヶ寺ある（当山を『万葉集』に載せる緒捨山であるというが、その証となるものは全くない）。

○正眼寺　　慈雲山　禅宗臨済派村中大泰寺末、村の中にある。

和歌山県東牟婁郡那智勝浦町下和田

読み方：わかやまけん ひがしむろぐん なちかつうらちょう しもわだ

郵便番号：〒649-5148

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牟婁郡：紀伊続風土記