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古泊浦:紀伊続風土記(現代語訳)


古泊浦 ことまり

大泊浦の辰の方(※南東微北※)14町にある。海上では8町である。木本浦からは艮(※東北※)に当たる。海上21町である。村名は、古は借字で、大泊に対して小泊の意味である。古くは小泊と書いた。大泊・古泊まみな海浜で漁猟を専らとする。

丑の方(※北東微北※)8町余に大吹新田といった小名がある。また艮の方(※東北※)に井内浦という小名がある。その他、波越(はこ)島(古くは箱島と書いた)、志津久志(しつくし)島、鴎島などの小島が海中にある。

小祠1社

海恵寺 来岳山 禅宗曹洞派有馬村奥有馬村安楽寺末、村中にある。

小庵1宇

猪鼻山     狼煙所
村から南の方へ10町ばかりの出崎をいう。これより西鬼崖へ海上径9町という。狼煙所が猪鼻山にある。

古城跡
村の未の方未の方(※南西微南※)、猪鼻山にある。高さ1町半、長さ50間、幅15間余。堀幅2間。本丸、二の丸、石垣などの形がある。東西南の三方は海に面し、北の方は山続きである。寛永記に「永禄11年の頃、山中北山筋相賀赤羽一味して有馬を攻めようとする。よってにわかにこの城を築き、九鬼治部少輔、佐竹源左衛門、大谷志摩らが立て籠った。山中の人数と城の北で合戦する。大谷志摩が手柄があり、有馬荘のうち中立村を知行し、古泊村・大泊村・波田須村の3ヶ村の代官を勤めた」という。

三重県熊野市磯崎町

読み方:みえけん くまのし いそざきちょう

郵便番号:〒519-4321

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牟婁郡:紀伊続風土記