土部:物産第一
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土部:紀伊続風土記(現代語訳)
土部
- ○白堊土(チャワンヅケ) (本草○本草和名しらつち)
在田郡石垣荘の生石山、広荘の男山から出る。男山の産はいまその地で陶器を焼製する(その質は伊万里の製より堅剛である)。 - ○白土(シラツチ) (前条の白堊土の和名と同名である)
名草郡多田郷多田村、山東荘東谷村、平田荘北野村、那賀郡野上野荘東坂本村、在田郡山保田荘西原村などから出る。陶坯(チャワンシタ)に用いて上品である。 - ○白絵土(シラエツチ) (前条の白堊土の和名と同名である)
名草郡山口荘山奥にある。そこは山の崖が崩れ、壁立して縦に筋がある。そこの白土である。 - ○赤土 (本草)
牟婁郡の諸山及び名草郡の名草山から出て薬品に用いる。また名草郡和佐荘の幡降寺山の赤土は甕盆を焼いて自然に雅趣がある。 - ○黄土 (本草)
各郡の諸山にある。薬用となし、また三和土土(タタキツチ)に用いる。また水飛して絵の具となし、また染家で象牙色(タマゴイロ)を染めるのに用いる。 - ○紫土(ムラサキツチ)
名草郡山東荘の山奥にある。陶坯に用いる。 - ○土緑青(ドロクジョウ)
在田郡湯浅荘の山で産する。土地の人は浅黄土という。 - ○土紺青(ドコンジョウ)
伊都郡上官省府広野村の奥山の崖の崩れから出る。土中に芋莖の腐ったようなものがある。その中は紺青のようである。 - ○水垂(ミヅタレ)
海部郡加太荘加太浦辺の山で淡黄色に赤色を帯びる土があるが、これである。茶碗薬に用いる。
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