金部:物産第一
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金部:紀伊続風土記(現代語訳)
金部
- ○銀(シロカネ) (本草○本草和名シロカネ)
『続日本紀』に大宝3年に紀伊国阿提飯高牟婁3郡に銀を献上させるとある。いまその地は詳らかでない。 - ○銅(アカガネ) (本草○医心方にアカカネ)
牟婁郡那智の銅山及び花井荘楊枝村の銅山から出る。 - ○自然銅(カドイシ) (本草)
那智及び楊枝村の銅山、また日高郡川上荘江川村の山中から出る。舶来より形が小さい。 - ○□石(カネイシ) (本草)
牟婁郡の諸山に多く、また稀に若山弁財天及び海部郡雑賀荘田浦で産する。 - ○鉛(ナマリ) (本草○本草和名にナマリ)
いにしえ牟婁郡田辺荘鉛山村から出すと言い伝わる。今は楊枝村の銅山で産する。 - ○釣脚鉛(トジョウナマリ)
牟婁郡那智山の渓澗の砂の中で産する。自然鉛で、長さ2〜3寸。形は蝌蚪(カエルコ ※かと、オタマジャクシ※)のようで黒色である。土地の人は採って釣糸の鎮堕(ビシ)となす。 - ○山鉛(ヤマナマリ)
文化年中に日高郡寒川荘の山中から出た。形色は鉛に似て、長い条理がある。あるいは西洋薬のアンチモニウムであるという。その説は違う。考えるに『続日本紀』の神護2年の条にある丹波の国から出る鈍隠というものと同じ物であろう。 - ○鉄(クロガネ) (本草○本草和名にクロカネ、和名抄にネリ)
牟婁郡那智の妙法山で産する。 - ○砂鉄(テツシャ) (天工開物)
牟婁郡尾鷲郷で産する。盆石に添えると美しい。
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