日置浦:現・和歌山県西牟婁郡白浜町日置
※本ページは広告による収益を得ています。
日置浦:紀伊続風土記(現代語訳)
日置浦 ひき 小名 志原(しはら) 笠甫(かさぼ) 市江(いちえ)
田畑高 415石6斗9升6合
家数 370軒
人数 1464人
富田荘の朝来帰村の南、2里28町にある。村居は坤(※西南※)に向かって海に浜す。安宅川の海口で海上南は礫浦(つぶてがうら)を周参見荘との堺とし、北は小名箕輪を富田荘の朝来帰村との堺とし、南北全3里半を日置浦という。村の南17〜18町ばかりで海上に突出してるのを安宅崎という。その南1里ばかりに海上に突出してるのを市江崎という。
木材の廻船が数艘諸国に通って繁栄している浦である。ゆえに人家も数百並列して町をなし、小名も多い。小名志原は村の乾(※北西※)30町にある。笠甫は志原の北の山を隔てて24町にある。市江は笠甫の北の山を隔てて25町にある。みな海に浜してもっとも山海の利が多い。またこの浦から碁石を産す。
○出月宮 境内森山周264間
末社
杵築社 木守社 住吉社
大神宮・熊野権現・天満天神社 拝殿
村の中にある。1村の産土神で社殿は壮麗である。大永3年安宅氏再興の棟札がある。土地の人は、近郷に5社の女神があって当社を妹神とすると伝えいう。また当社の境内は古は殊に広大であったという。考えるに、本国神名帳の安宅比神であろう。安宅比神は比の字の下に売があるのを脱字したのであって、安宅比売神であろう。
○小祠9社
衣美須3社村 1社は村の中にあり、2社は小名志原にある。
河内明神社 社地森山周180間、小名志原にある。志原の産土神である。
春日明神社 社地森山周60間、小名笠甫にある。笠甫の産土神である。
日光聖真明神社 社地森山周110間、小名市江にある。市江の産土神である。
秋葉社 村の北の山の上にある。
稲荷社 村の中にある。
弁財天社 弁財天島にある。
○正光寺 長栄山 浄土宗鎮西派京知恩院末
本堂(8間 6間) 観音堂 鐘楼
村の中にある。
正光寺
○海蔵寺 海王山 真言宗修験者三宝院末
本堂 大師堂
村の北8町ばかりにある。
和歌山県西牟婁郡白浜町日置
読み方:わかやまけん にしむろぐん しらはまちょう ひき
郵便番号:〒649-2511
amazonのおすすめ
楽天のおすすめ