花井村:現・三重県熊野市紀和町花井
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花井村:紀伊続風土記(現代語訳)
花井村 けい
四滝村の亥子の方(※北微西※)16町余りにある。村居は川を隔てて東西に分かれ、東を本村とし、西を西の峯という。当村の名前の意味は荘論に詳らかである。当村が九重村の内に入り、後にまた分かれ事は荘論に出した。村中に花井平という所がある。1荘中の本郷である。
○稲荷社 森山方1町
村の南端にある。1村の産土神である。稲荷は御気津神で、この荘を花井というのもこの社から起こったのであろう。拝殿がある。
○吉祥寺 延命山 禅宗臨済派新宮城下成林寺末
○浄楽寺長訓屋敷跡
村中の花井平の内、樋谷(とゆだに)という所にある。その地は今は畑となる。浄楽寺は楊枝村にあって、古くは本宮の宮寺である。長訓はその寺主で、本宮の社僧である(事詳らかに楊枝村の浄楽寺の条にある)。
慶長年中の北山一揆を取り鎮めたときに勲功があって浅野家から当荘にて200石を与えられる。その文書数通を村中の左大夫という者が所持していたが先年焼失した。産土神の神主である国助という者がその写しを伝えている(その中に樋谷殿と宛てたものがあり、浄楽寺内源助殿と宛てたものがある。寛文雑記に樋谷殿は長訓の弟、源助は樋谷の子であろうとある。また文書は長訓相果その甥が持っているとある。左大夫は長訓の甥であろうか。また村中の玉置忠四郎という者は浅野家並びに本多中務等から浄楽寺長訓宛ての文書数通を持ち伝える。であるのでこれも浄楽寺ゆかりの者であろう)。
○石倉
村より東2町にある。女神坐男神坐(めつこうざふこうざ)という。往古は神に祭ったという。
三重県熊野市紀和町花井
読み方:みえけん くまのし きわちょう けい
郵便番号:〒647-1323
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