里高田村:現・和歌山県新宮市高田
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里高田村:紀伊続風土記(現代語訳)
里高田村 さとたかた 新田 俵石(たわらいし)
口高田村の巳午の方、19町余りにある。辰の方(※南東微北※)、佐野荘の高津気村・狗子川村と山を堺にする。
村の南1里にあるのを新田俵石という。村中に俵に似ている石があることからこの名が起こった。寛文2年に土地を開墾して村居する。俵石から南の方は那智寺山との堺の山峯まで17町ばかりある。
○高倉明神森 境内山周4町
村の北、川端にある。高田3ヶ村の産土神である。社はない。祭礼のとき当坐の家の夫婦が白衣を着て上に坐するという。勧請のことは栗須孫総の条下に出ている。
○高禅寺 数峯山 禅宗曹洞派新宮城下全龍寺末、村中にある。
○鉢伏森
佐野荘との堺にあって高嶺である。
○帽子石
村の午の方(※南※)、本山堺にある。詳らかに那智荘の市野々村の条に出ている。
○旧家 栗須孫総
古老が伝えていうには、高田3ヶ村の地は幽谷で、古は人家田園はなかった。中世、入鹿荘の大栗須村に孫総という者がいた。志願があって那智山に参詣するのにこの地を往来の道とした。村中の河原小屋という所に初めて麻を植えて土地の可否を試した後、伊勢国の尼を妻とし当地に居住して田畠を開墾してから子孫繁栄してついに3ヶ村となる。この家はその嫡流であるという。氏神の高倉明神は孫総の妻が伊勢から勧請したという。
和歌山県新宮市高田
読み方:わかやまけん しんぐうし たかた
郵便番号:〒647-1101
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