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防己村:紀伊続風土記(現代語訳)


防己村 つづら

 田畑高 164石1斗2合
 家数  32軒
 人数  119人

大谷村の奥、申の方(※南西微北※)30町ばかりにある。この谷は曲折が最も多く羊腸または九折をいう「つづらおり」なるものを略して「つづら」というのだ。つづらは葛蔓の総名で『出雲風土記』に霜黒葛(しもつづら)がある。『和名抄』に「防己一名□離和名阿袁加豆良」とあって同類である。

富田荘十九淵村がある。近江国高宮越智川の間につづら折村があって、葛行李(つづらこうり)を多く作る。大和国吉野郡に九尾村(つづらおむら)がある。「つづらおり」は葛□の折り曲がって這っているのに比したもので、羊腸に比したのも同じ意味である。馬を御する方法で、数回引き回すのを葛折というのもこれと同じ。

産土神社  社地周70間
 八幡宮・春日明神 合殿  拝殿
村の中央にある。1村の産土神である。

歓喜寺 梵音山  禅宗臨済派京妙心寺末
村より6町ばかり山手にある。堂(5間半、4間半)、僧坊がある。

和歌山県西牟婁郡すさみ町防己

読み方:わかやまけん にしむろぐん すさみちょう つづら

郵便番号:〒649-3152

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牟婁郡:紀伊続風土記