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松根村:紀伊続風土記(現代語訳)


松根村 まつね

 田畑高 174石4升
 家数  69軒
 人数  316人

西川村の北1里にある。古座本川筋の源でじつに深山幽谷の中にある。本郷の村居は2里ばかりに散在する。

本郷の村端から北7〜8町ばかりを小名谷口という。家はわずかに2軒。谷口の北25町ばかりを栃が瀬という。家はわずかに3軒。栃が瀬の北20町を大河(たいこう)という。家はわずかに3軒。すべて3里余りの間にある。

村の乾(※北西※)に大塔の高嶺がある。その他諸山が波濤のように東西北の3方に往来の小径がなくはないが、土地の人でも越えることは難しいという。村の艮(※東北※)小口川郷北川村へ3里半。村の東の方は色川郷村の小森川村へ樵道2里半。小口川郷畝畑村へ小里大河から3里、大塔の山足を越える。極めて難所であるがこれをこの辺の本宮街道とする。

社明神社  境内森山周156間
 本社4社  拝殿
 末社  天一神社
村中にある。あるいは春日四所神を祭っているという。1村の産土神である。

永泉寺  龍寿山 禅宗臨済派海部郡由良興国寺末
 本堂(7間半に5間)  僧坊
村中にある。享保5年寺号となる。

和歌山県東牟婁郡古座川町松根

読み方:わかやまけん ひがしむろぐん こざがわちょう まつね

郵便番号:〒649-4564

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牟婁郡:紀伊続風土記