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下川上村:紀伊続風土記(現代語訳)


下川上村 しもがわかみ 小名 陸平(くがだいら)

 田畑高 106石9斗4升7合
 家数  86軒
 人数  217人

下川下村の東21町余りにある。安川が東から来て、和田川が艮(※東北※)から来て、村の中で落ち合う。村居はみなその川に添う。小名陸平は本村の東30町ばかり、安川の上流にある。

下川上村・下川下村2村の地は大塔森の山足に起って、乾(※北西※)の方は分領山を境にして、岩田郷栗栖川荘2荘の諸村に隣する。その領内は東西10有余里に及ぶ。ゆえに領内の限を知る者はいないという。熊野諸村のうちその領はここが最も広いという。

法伝寺  長谷山 禅宗曹洞派田辺城下法輪寺末、村の中にある。

安川
荘論に出した。

牛鬼滝
村より東4里ばかりにある。高さ20間ばかり。安川の流れが直下して滝をなす。水の勢いが猛烈で、見る者の□を破る。寂僻の地で樹木が鬱蒼として見る者は少ない。

また安(ヤス)の大滝という滝がある。2間ばかりの滝であるが、水が多く渓は険しく、雷の音がするという。

里木ノ滝
安の大滝より奥2里半ばかりにある。直立200間余りの滝であるが、平常は水がない。

以上の滝はみな、材木の仕出しをしている者の他には見た人がいない。

三ツ森
荘論に出した。

和歌山県田辺市下川上

読み方:わかやまけん たなべし しもがわかみ

郵便番号:〒646-1212

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牟婁郡:紀伊続風土記