鮎川村:現・和歌山県西田辺市鮎川
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鮎川村:紀伊続風土記(現代語訳)
鮎川村 あゆかわ 小名 愛賀川(あいががわ) 小川(こがわ) 蕨野(わらびの)
田畑高 487石3斗2合4勺
家数 283軒
人数 171人
市瀬村の艮(※東北※)30町にある。岩田川に傍う川に沿って栗栖川荘に至るのを熊野古道とする。鮎川は合川(あいかわ)の意味で、小名愛賀川の流れが岩田川と合流することから起こった。この地は荘の艮(※東北※)の端にあって、栗栖川荘に接して2つの山がここで会して谷ははなはだ狭くなる。東は四番荘の下川下村と境を接し、巽(※東南※)は市鹿野荘の深谷村・小谷村の2ヶ村、安宅荘の玉伝村と界し、北は栗栖川荘の石舟村・北郡村の2ヶ村に接する。東西2里23町、南北1里半6町。小名が3つある。東30町ばかり枝谷にあるのを愛賀川といい、またその谷の枝谷にあるのを小川といい、艮(※東北※)の25町ばかり岩田川の上流、北郡村との境にあるのを蕨野という。
○住吉社 境内周130間
末社 若宮 拝殿
村の東にある。1村の産土神である。
○劔明神社 境内森山周1町40間
末社 若宮
小川谷にある。天文21年勧請の棟札がある。剣を祭って神体とする。戦国の頃この地に引き蘢った人の所持の宝剣を祀ったのであろう。神威霊験があることから諸人尊信して四方より参詣祷祝する者が多い。小川谷の産土神である。また愛賀川に鞘明神という小社がある。
○小祠2社
玉置山権現社 社地山周20間、村の東30町にある。
王子社 社地山周1町40間、いやの谷という所にある。拝殿がある。
熊野九十九王子:鮎川王子
王子社は住吉神社に合祀
○成道寺 境内周147間
村の中にある。本堂、観音堂、僧坊などがある。
○御所平 念仏淵
小名蕨野にある。後白河法皇熊野御幸の頓宮の地と言う。念仏淵は法皇が御供養の淵と言い伝える。また御所ノ瀬、阿闍梨平などの字がある。
○鉛山谷 境内周147間
村の東にある。古くより鉱穴がある。近年また鉛を掘ったが、今また廃す。
○地士2人 成瀬兵之右衛門・田上圓六
和歌山県田辺市鮎川
読み方:わかやまけん たなべし あゆかわ
郵便番号:〒646-1101
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