堅田村：現・和歌山県西牟婁郡白浜町堅田

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堅田村：紀伊続風土記（現代語訳）

　田畑高　６０５石１斗１升６合３勺
　家数　　１４３軒
　人数　　６０５人

才野村の北１２町にある。北は田辺荘の瀬戸・新荘の両村と海陸を堺とする。堅田の名の意味は詳らかでない（あるいは田地堅確の意味か。または海に近くて片田の意味か。近江の湖辺にも同名がある）。村の艮（※東北※）は岩田郷の岩崎村との堺に池がある。堅田大池と称する。その流れは村中の田に水を引くに足る。

小名池田は本村の北、礒山を隔てて田辺荘の新荘村との堺の海湾にある。人家は少ない。その坤（※西南※）の小湾に細野浦という所がある。

○八幡宮　　境内森山周２８０間
　末社２社　三所権現社・若宮
　拝殿
上の坊にある。１村の産土神である。

○弁財天社　　社地周４町。大池の側にある。

○聖福寺　　松尾山　禅宗関山派京妙心寺末。
　本堂（方５間）　　僧坊　　法雲庵
小名寺の腰という所にある。法雲庵は村の中にあったのを明和８年に境内に移したとか。

○小堂２宇
　地蔵堂　　境内山周２４間、小名福田の谷にある。
　小堂　　　小名丸山にある。禅宗で幸善寺という。

○要害山砦跡
村の東の山の上にある。方１５間ばかり。土地の人は山本主膳正の家士、堅田式部という者の居城であるという。

○狼煙所
小名池田の山、八丈ガ峰という所にある。

○孝子
村民の義平という者が父に孝があり、享和２年領主がこれを賞して米５俵を与える。

和歌山県西牟婁郡白浜町堅田

読み方：わかやまけんにしむろぐんしらはまちょうかたた

郵便番号：〒649-2201

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