和深浦:現・和歌山県東牟婁郡串本町和深
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和深浦:紀伊続風土記(現代語訳)
和深浦 わぶか 小名 阿指(あざし) 鹿淵上(かふちね)
田畑高 464石7斗1升2合
家数 241軒
人数 1042人
周参見荘の里野浦の巽(※東南※)21町にある。本郷から安指は卯辰(※だいたい東※)の方17町往還にある。これより東は二色村に至り、海浜の諸村はみな大辺路街道である。鹿淵上は艮(※東北※)15〜6町にある。村中に谷が2つある。安指の谷と本郷の谷である。鹿淵上は本郷の谷の枝谷である。
当村は周参見荘の和深に対して安指和深という。和深の意味は前に出した。古歌に和深山とあるのはこの辺の山であるという。古歌は周参見荘の口和深村の条下に載せる。
○八幡宮 境内除地
本社3社 左 3尺5寸 中央 5尺 右 2尺5寸
本郷の北5町にある。
○衣美須社 小名船波という出崎にある。
○上品寺 大慈山 禅宗臨済派京妙心寺末
本堂(5間半、4間半) 鐘楼 僧坊 鎮守社
村中にある。
○庵2宇
実喜庵 禅宗臨済派村中上品寺末、小名鹿淵上にある。
東禅庵 禅宗臨済派村中上品寺末、小名安指にある。
○城山
村の艮(※東北※)にある。村上某の城跡であると伝えいう。村上某は八幡の神主の祖である。
○産物おおな魚
この浦の沖100尋の底に大石がある。大灘島(おおなじま)また大灘(おおな)地という。この辺で春の頃釣る魚がある。形色ともにアラという魚によく似て、鱗の大きさは銭ばかり、全体の大きさは5〜6尺以上である。特別大きいものは量目10貫目から24〜25貫目にも至る。この魚は他にあることを聞かない。大灘地で釣るので土地の人はおおな魚という。
(※略※)
和歌山県東牟婁郡串本町和深
読み方:わかやまけんにしむろぐん くしもとちょう わぶか
郵便番号:〒649-3523
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